今回はスマホやパソコンの性能を表す際によく聞く”メモリ”についてのお話です。
目次
メモリには2種類ある
いつからかなのかわかりませんが、2種類のメモリを”メモリ”と呼ぶようになり、一般の方には分かりづらい状況になってしまいました。そのせいでメモリについてよくわかっていない方の発言がSNSで散見されるようになりました。
現在”メモリ”と呼ばれる部品は「ROM」「RAM」の2種類あります。
ROMとは?
ROMは”Read Only Memory”の略で、スマホやパソコンでデータを保存するための装置です。
「ストレージ」と呼ばれることもあり、これが一杯になると古いデータを消去しないと写真などを保存することができなくなります。このメモリは電源を切ってもデータが消えないため、「不揮発性メモリ」と呼ばれます。
スマホだと64〜256GB程度、パソコンだと128GB〜2TBの容量が一般的です。
※GB、TBはデータ量の単位です。
1B(バイト)=8bit(ビット)
1KB(キロバイト)=1024B
1MB(メガバイト)=1024KB
1GB(ギガバイト)=1024MB
1TB(テラバイト)=1024GB
となります。
RAMとは?
RAMは”Random Access Memory”の略で、計算処理のために一時的にデータを保存する装置です。一般的に単なる「メモリ」はこちらを指す場合が多いです。
分かりづらいので、かんたんな例で説明します。
このように、a = 1, b = 2としてc = a + bの計算をするとき、a, bの値を一時的に保存しておく必要があります。このようなときに使われるのがRAMです。RAMはROMに比べて高速で、電源を切るとデータが飛ぶため「揮発性メモリ」と呼ばれます。
スマホだと2〜6GB、パソコンだと4〜16GB程度が一般的です。
容量規模が全く違う
このようにこれら2種類のメモリは違う役割を持っていますが、単位が同じです。そしてその容量だけ見ると、だいぶ大きさが違うのがわかっていただけると思います。
そのため混同してしまうと話が通じないばかりか、「この人デジタル製品に疎いんだな」という印象を持たれかねません。
Twitterで、とある記事が話題になっていました。こちら
どうやらExciteニュースの記事なのですが、その著者は
(このパソコンの)メモリは2GBしかない。私のiphoneは256GBある
といった発言をしてしまいました。ここまで読み進めてこられたみなさんならお分かりですよね?
この方はパソコンのRAMとiPhoneのROMという全く違うものを比較してしまったのです。
ちなみにiPhoneのRAMは約2〜4GBです。
まとめ
いわゆるメモリにはROMとRAMの2種類あり、違う役割を持っています。
しかし容量の単位が同じなうえ名前が似ているため混同しやすく、注意が必要です。
みなさんもスマホやパソコンの性能を比べる際、”ROM(ストレージ)”や”RAM(メモリ)”といった単語を探してみてください。